ミチル、クビになる

こんにちは、田中です。



大変申し訳ないがタイトルは"釣り"だ。今のところクビにはなっていないため、心配無用である。



さて、今回はまず、私がアルバイトを始めたきっかけについてお話しようと思う。
私は働くのが何より嫌いな訳だが、"朝バイト"を始めた友人がキラキラとした笑顔で"朝バイト"の良さについて日々私に熱弁していた。洗脳されるのが特技なので、私も早起きをし、お昼にはバイトを上がり、午後から勉強したり遊んだり、そんな生活に憧れたわけである。 早起きは三文の徳というのはきっとこういうことなのだろうと思ったわけだ。
しかし実際には、早起きはできるものの、バイトから帰ると気がついたら昼寝をしているし、バイトから疲れて帰ってきているのに勉強なんてするわけが無い。ただ、朝きちんと起きるというのは何となく健康的に感じるためまあせいぜい一文の徳といったところだろう。

朝バイトというと様々ある中、今の店で働くことになったのは、まあ色々な経緯がある訳だがそれはいずれ書こうと思う。



そろそろ本題に入る。今回は、先日あった大事件についてお話しようと思う。

朝から働きたいです!と面接の際店長に伝え、晴れて面接に合格した私はオープン作業を絶対にしなければならない、そういうことになっている(たぶん)。
接客をする訳ではなく、1人で黙々と美味しそうな食べ物を並べていればいいだけなので、実はこのオープン作業、私はなかなか好きである。

しかしこれには罠があった。
オープン作業は基本的に、社員とバイト1人ずつ、計2人で行う。
私はいつもの如くアルバイト開始時刻の5分前に店の前に到着した。(15分くらい前に来てねと言われているが15分も何をしていればいいのか不明なため私は5分前に行く。)当然いつもであれば社員は既に来ており、店の鍵も開いている。
が、この日は開いていない。マジィ?である。何度もドアを引いてみたが開かない。雨がシトシト降る中私は店の前に立ち尽くすしかなかった。とりあえず店長に連絡し、すると店長は来るはずだった社員に連絡してくれ、私(店長)も急いで行くね!と言ってくれた。
あぁ良かった、とひと安心したわけであるが、ここで私はふと気がつく。店の開店時間に準備が間に合わないでは無いか!お客様にご迷惑が!!!!と無意識のうちに思い焦っていたのだ。
すっかりバイト先に心を売ってしまっていたわけである。
そのうち大学生アルバイターあるあるの、「うちの店がぁ〜」とバイト先を自分の店かのように意気揚々と語るアレをしてしまうかもしれないが、温かい目で見守ってもらえればなと思う。

この先は特に面白いことは起きず、いつもは1時間で行うはずの開店準備を店長とふたりで30分で行い、無事開店時間に間に合わせ、朝鍵を開けるはずだった社員は予定時刻の1時間半遅れてきた。



大事件についてお話しようと思う、と言った割に大した話ではないのは本当に申し訳ないと思う。話す前に期待値を事実以上に上げてしまうのは私の悪い癖だ。



ここからは大好きな店長の話をする。

店長は、27歳(たぶん)のとっっても可愛い人だ。可愛い時点で最高だ。私の知る限り、バイトの店長というのはキモイおじさんだと相場が決まっている。その上この店長、怒らない。私は怒られると萎えてしまう星の下で生まれたため、怒らない人が好きなのだ。今までの歴代の好きぴも皆怒らない心の広い人であったが、それと同時に全員私に興味がなかったのはここだけの話だ。怒らない人とは人に興味が無い人とも言い換えられると私は思っている。少しは私に興味を持って欲しいと何度も思ったが、だからといって怒られてはたまったもんじゃない。だから私はこれからも私に興味のない人間を好きになるんだろうなと、そう思う。


話を戻すが、この優しい店長、今日だって朝遅れた社員に対して怒らなかったばかりか、「掛け持ちをしていて体力的に疲れてるんだと思う」、と言って労わっていたほどだ。本当に優しい人だと思う。私が氷を床に撒き散らした時も、レジ打ちを全然覚えずにボーっとしていた時も、お釣りの桁を間違えた時も、怒らなかった。大好き。

しかも今日なんて、朝ごはんに食べようと思って昨日の夜買ったというドーナツを休憩中の私に、「疲れたでしょ」と言って1つくれた。食べ物をくれたから好きなのはそれはそうだが(しかも私が一番好きないちごのポンデリングだった、あれ最高)、私が今言いたいのはそういうことでは無い。朝ごはんを食べずに店長が急いで来てくれた上に、私を気遣って自分のご飯を分けてくれたことが嬉しいのだ。店長はきっと、炭治郎なのだ。私は善逸が好きなので、ちょうどいい。

※私はこう見えてそこそこの鬼滅キッズ(20)である。